オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

22日目(2/25) 青い国ホテル~ホテルクレメント宇和島

距離が長めなので少し早めに6:45ごろ出発。

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愛媛に入り、テレビのチャンネル配置が変わりました。
NHKは各県ごとで放送局が異なっていて、昨日の夕方のローカルニュースでは愛媛県の公立高校の倍率を発表していました。
そういえば高知でも同じことをやっているのを見た覚えがあります。
今日はひたすら56号線を歩くルートなので、少しは変化をつけたいと思い僧都川(そうずがわ)を渡ってから川沿いの道を行きます。
夜明けの空が川面に反射していい景色。

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この近くに南レク御荘公園という規模の大きな公園があります。
南レクというのは南予レクリエーション都市という観光開発のプロジェクトで、ちょうど今歩いている南予地方にこの名前を関した施設がぽつぽつ見受けられます。
昔、宇和島から宿毛へのバスに乗ったことがあり、その際にこの辺りで途中下車しました。
そのとき、海を渡るロープウェイがあったのを覚えていたのですが、2006年に廃止になっていたようで、駅の廃墟だけが残っています。

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川沿いから町中の細い道へ入り、やがて国道に合流。

この辺りはカキの養殖をしているようで、御荘牡蠣というブランドになっているよう。
国道はいったん海沿いを離れて少し上り坂です。

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室手(もろでと読むようです)海岸に出ると、宇和海の眺めが広がります。
宇和海はリアス式海岸で、海岸の奥まったところに漁師町があり、海沿いを走ってそれぞれの街を経由していくのがこの区間の国道。

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8:29、旧内海村のエリアに入りました。
湾が陸側に深く切り込むようになると、道路も内陸側を向くようになり、前方には立派な山々が出てきます。

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遍路道はこの山のほうへと分け入り、標高460mまで登る柏坂という難所を行くのですが、何せ今日は歩く距離が長いので時間が読めない山道は避けたいところ。
高知でも散々山越えは避けてきましたが、今日はまた違った方面からの要請です。
柏坂を越えた先で国道に合流するので、距離としては2kmほど長くなりますが国道を歩くことにします。
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柏郵便局の前で分岐し、柏坂へはこの道を入っていきます。

国道はこの先上り坂。

どうもトンネルが出てきそうな気配で大丈夫かなと思っていると、ありがたいことに歩行者用のトンネルが別にありました。

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この辺りの中学校の統廃合により、トンネルを通学路にしなければならなくなった結果掘られたと案内板がありました。
トンネルを出るとまた海沿いに出て、高度を下げながら次の港へ。

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鳥越隧道を抜けると宇和島市です。

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とは言ってもここは旧津島町で、宇和島の町はまだまだ先。
この辺りは真珠の養殖が盛んなようで、筏が浮かんでいました。

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港町の中にあったあずまやで休憩。

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どうにもおなかがすいて仕方がないのでカロリーメイトをかじります。
大場の鼻トンネルというすごい名前のトンネルを過ぎると嵐というこれまたすごい名前の町です。

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嵐からはいったん海沿いから離れ山の景色に。
歩行者用のトンネルを抜けて山から平地に降りていき、国道沿いを進んでいくと、宇和島道路の起点に至ります。

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2015年に開通したばかりということで、「同行二人」の地図とはだいぶ道の様相が異なりますが、宇和島道路は自動車専用道路なので迷う余地はありません。
この辺りまで来ると時折風が強く吹き付けるようになっていました。
高知で経験したような冷たい風でこそないですが、歩くのに支障が出るぐらいの風で少々難儀します。
国道は岩松川という川を渡って進みますが、川を渡らずに川沿いに行くのが遍路道で、見た感じではこちらが旧街道なのではと思います。

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やがて津島町の中心部に。
街道の風情が残るいい町並みです。

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町を通り抜けたところで岩松川を渡り国道に合流。
金剛福寺から大月町を抜けるルート上に月山神社というのがあって、遍路はこれを参拝するか、篠山という霊山に詣でるのが習わしであると「同行二人」の地図に記載があります。
ルート上にある月山神社はともかく、篠山というのはいったいどこなのだと疑問に思っていたところ、標識が出てきました。
国道から分岐して28kmもあるということで、そりゃあ紙面に限りのある地図には載ってないわけだと一人合点がいったところでおなかがすいてきました。
気が付けば時刻は13時。
ちょっと国道からは外れますが道の駅があるようなのでそこで昼食にしようと足を進めます。
この先は松尾峠という峠があって、国道は1710mという長さの松尾トンネルでこの峠を越えますが、「同行二人」の地図ではこのトンネルを行ってはならぬとばかりの書かれよう。
峠越えの遍路道があってそちらを強力に勧めているのですが、先人の感想を見る限り言うほどよいものではなく、ただでさえ柏坂を避けてきているのにここで山を行くのも、という話ではあります。
また、すぐ近くを並走する宇和島道路の開通で松尾トンネルの交通量は減ったとも聞きます。
そんなわけで、ここでもトンネルを行くことにしました。
道の駅津島やすらぎの里はトンネルの手前、国道から宇和島道路の津島高田インターへアプローチする道上にあります。

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温泉も併設されているようで活気がありました。
浸かりたいところですがまだまだ先が長いのでそういうわけにもいきません。
宇和島は名物の多い土地で、ここのレストランでもいろいろ置いているのですがそんな中からさつま汁を注文しました。

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これは魚のすり身に冷たい味噌汁で味をつけたもので、ご飯にかけて食べます。
宮崎名物の冷や汁に近いものですが、すり身の固形分がはっきりしていて冷や汁とは似て異なるものでした。
鹿児島ではさつま汁というと鶏肉の入った味噌汁を指すようで、これとは全く違います。
ご飯を食べて元気も出たところで松尾トンネルを抜けます。
長いのは確かですが歩道も完備されていて歩きにくいトンネルではありませんでした。
トンネルを抜けて下っていくと、こんな標識が。

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8日前、高知県土佐市内で見たときには280kmと書かれていた標識ですがついにここまで来ました。
その先にはこれまた土佐市内で見て以来のヤマダ電機が。
宇和島の街が近いようです。
道はやがて国道を離れて住宅街の中を行くようになります。

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思えばこんな道もずいぶん久しぶり。
山の上に宇和島城が見えてくるともう街中です。

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宇和島はこれまで2回ほど来ていますがいずれもほとんど通るだけで、ちゃんと町を見るのは初めてです。
宇和島きさいやロードという巨大な商店街を通り抜け、たぶん昔来たであろう宇和島バスセンターを眺めたりして宇和島駅のほうへ。

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途中でこれまた宇和島名物のじゃこ天を買ったりして今日の宿であるホテルクレメント宇和島には16:30過ぎの到着。

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もうちょっと歩いてそうな気はしますが40kmとしてちょうど10時間、ペースはこんなものでしょう。
ここはJRの宇和島駅の真上にあるホテル。
ビジネスホテルと比べるとちょっとお値段は張りますが、昔来た時に泊まった宿であるのと、今回JR四国にお金がほとんど落ちないことからJR系列だし少しはと思って選んだところです。
夕食はスーパーで調達。
コンビニでなくスーパーというのもめちゃくちゃ久しぶりな気がしました。