オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

38日目(3/12) 高野山参り(後編)

(前編より)

 

奥の院の方へ歩いて行く道中でもあっちこっちにお寺またお寺。
中には宿坊を営んでいるところもあるようです。
途中、焼き餅のお店があったので休憩がてら寄ることに。

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善通寺でスルーして以来気になっていたのかもしれません。
上きしやというお店で、とても美味しいものでした。
そこから下って行くと奥の院への入り口。

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奥の院への参道は墓地になっていて、名だたる戦国武将や大企業の殉職者などの墓もあります。
一般のお墓もその中に並んでいて、独特な雰囲気を感じさせるところ。
墓地を過ぎ、御廟橋という橋を渡ると霊域であるという理由から撮影禁止、飲食禁止、脱帽というエリアに。

撮影禁止というのを聞いて以来どんな場所なのかという以上の興味がありました。
目の前にあるお堂は灯籠堂で、奥の院はこのお堂を通り抜けて行きます。
そうしてやってきた奥の院は、小さなお堂を遥拝するような格好でした。
入定信仰というものがあります。
これは、弘法大師は今もここ高野山の奥の院で瞑想を続けているというもので、つまりまだ生きているという考え方です。
そのため、弘法大師に対しては高僧の死去を意味する「入滅」や「寂滅」という表現をしないのだとか。
そういう背景の場所ですが、やるべきはお参りであってそれは他のお寺と変わりません。
読経するかどうかというのを考えていたのですが、そんな雰囲気でもなかったので手を合わせるだけ。
入定信仰に従うなら瞑想の邪魔になるのもよくありません。
お参りのあとは納経所へ行き、高野山奥之院のページに納経印をいただきます。
これで遍路としてすることは終わりました。

納経所の方に「満願ですね」と言っていただけて、こみ上げるものがありました。
ここからは来た道を戻り、道中にあった酒屋さんで高野山の地酒「般若湯」を購入。
般若湯というのはもともと仏教用語でお酒のこと。
宗教都市高野山ならではのネーミングでこれはぜひ飲んでみたいと思ったのでした。
おなかがすいたので町中の食堂で高野山名物という胡麻豆腐と他人丼など。

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わさび醤油で食べるごま豆腐というのも乙なものです。
曹洞宗の本山である永平寺の名物も胡麻豆腐だったことをふと思い出しましたが、精進料理には欠かせないメニューなのかもしれません。
おなかもふくれたところでバスで高野山駅に戻り、ケーブルカーで極楽橋へ下ってさらに乗り換え、15:30の特急でなんばへと戻ります。

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車内では大変気持ちよく眠りこけていました。
緊張の糸がここに来て切れたのかもしれません。
難波には16:51の到着。
本当ならホテル連泊して荷物は部屋に置きっぱなし、としたかったのですが何分今日は土曜日。
最近は休日の大阪のホテルはとにかく取りにくくなっており、なんとかしてほしいところなのですが文句を言っても仕方ありません。
このまま帰るというのももったいない話で、どこか空いていないかと考えながら見ていたら姫路のホテルが空いていました。
以前姫路に泊まった時に入った居酒屋がとても美味しいところだったことを思い出してそこで飲酒解禁としよう、と決めたのが横峰寺を越えた次の日のこと。
つまりここから姫路まで行かなければいけません。
梅田まで地下鉄で移動し、新快速に乗るのが一番早いですが地下鉄も新快速も混むもの。
早く着きたいとは思いますがでかい荷物を持って乗るのは避けたいと考え、三宮までは阪神で移動し、三宮をすぎれば新快速も多少は空くだろうとそのようなルートで移動します。
まずまず当たりと言っていいプランで、邪魔にならずに済んだのではと思います。
姫路駅では3月の改正で使用開始となる播但線と姫新線の中間改札が準備されているのを見て、ホテルにチェックイン。

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もうこの時点でソワソワしています。
矢も盾もたまらず部屋に荷物を放り込んですぐさま出発。
一ヶ月ぶりのお酒はそれはもう楽しいものでした。

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これで四国八十八箇所の話はおしまい。
翌日、姫路名物というアーモンドトーストを食べに行ったり、エクスプレス予約で溜まっていたポイントを使ってひかりのグリーン車で帰ったり帰宅して即秋葉原へ行ったりしましたがそれは別のお話。

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帰りの新幹線では富士山が綺麗に見えていて、「おかえり」と言ってくれているような気がしました。

 

おわり