オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

37日目(3/11) 旅館八幡~一番札所霊山寺

すっかりいつもどおりとなったアラームの鳴る前、5:00頃の起床。
もう一回寝ようと布団の中で頑張りますが結局寝られず、しかたがないので布団から出て着替え、荷物をザックに詰めていきます。
宿入りするたびに衣類やらノートPCやら充電器やらを取り出すので毎日ほぼイチからの詰め直しになります。
容量は結構いっぱいなのでギュウギュウに詰めながら頑張っていると5:40ごろ。
テレビをつけ、NHKにチャンネルを回すと「おはよう日本」の時間。
5:46頃からは「まちかど情報室」という、便利グッズを紹介するコーナーがあって、テーマ曲がすっかり耳タコ。
そのあと気象情報に続いて四国のローカルニュース。
朝食の早いところだとこの辺で朝食へ、そうでなければ朝食までルートの下調べやらなにやらで過ごします。
こんな朝がいつもと同じように過ぎ、最後であるという感覚が湧いてこないぐらい、日常になっていたのでしょう。
今日は7:00から朝食。
朝食会場はレストランで、ちょうど2日めのお昼に入った店。
なんとも感慨があります。
朝食を済まして部屋に戻り、上着、ザック、ショルダーバッグ、笠の順に装備します。
たまにショルダーバッグを身につける前に笠をつけてしまうといううっかりをしたこともありました。
宿を出ると曇っていますが、寒くはありません。

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3月も中旬、春の陽気という程ではないにせよ、上着のジッパーは閉めなくてもいいぐらいの暖かさ。
最短ルートを行くのであれば目の前の県道12号線をずっと行けばいいのですが、せっかくなので序盤の札所を眺めながら行きたいところ。
とはいえ、一部の奥まった位置の札所まで行く時間的余裕はないので、道沿いの札所に絞って、境内には入らず門前で拝むだけで失礼することにします。
そんなわけで、早速十番札所切幡寺は山の上なので避けることにして、しばし県道12号を。
通勤ラッシュの時間のようで、車通りが多いです。

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案内標識が出てきたところで県道から別れ、九番札所法輪寺には8:13。

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山の方を目指して進んでいき、徳島自動車道の側道まで出たところでそれを行きます。
途中から通った覚えのない道に入っていて、なるほどこれが逆打ちの難しさか、とその一端を感じました。
道標は順打ちの人向けにできているので逆打ちだと目に入らない位置にあったりします。
八番熊谷寺の山門を高速道路の向こうに見て、ようやく覚えのある道に復帰。

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この辺りからお遍路さんとすれ違うようになります。
2日めを始めた方々でしょうか。
ここまで、お接待をたくさん受けてきました。
あまり大っぴらにするべきでないという意見もあって、これは一理あると感じたのでこれまでの記事で触れていないことのほうが多いぐらい。
お接待による励ましの効果というのは大きく、とてもありがたいものでした。
結願して半分遍路とでも言うべき身になった今、私もお接待をする側になりたいと昨日飴玉を買っておいたのです。
すれ違うごとに渡しながら進んで、9:25、七番札所十楽寺。

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次の札所へは歩いた道をトレースするのが難しそうなので避けて県道を行き、上板町に入って9:40、六番札所安楽寺。

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初日の宿はここの宿坊でした。
お寺の前を走る県道139号を歩くとやがて県道12号に合流。

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この辺りで随分と体がだるく、節々の痛みが出てきました。
朝出た時はなんともなかったのに、気が抜けてしまったのだろうかと不安になってきます。
コンビニで水を買って飲んでみるとたちどころに治ったので、どうも水分が足りていない状態になっていたようです。
板野町に入ると五番札所地蔵寺、そこから山の方へ向かうと四番大日寺という道への分岐ですがここはスルー。

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しかし、3~4番の道中にあった遍路道の入り口はまた見ておきたいと思い、どうにかそちらに出る道を探しますがうまく行きません。
結局水路の脇のまずもって道ではなさそうなところを通って県道の一本裏側へ。

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徳島自動車道の高架をくぐる手前で背後を向くとありました。

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慣れたつもりでしたが、「ここ行くのかよ」という感想は相変わらず。
やがて県道1号線と交差します。

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これは大坂峠という峠を越えて香川県に入り、白鳥というあたりで大窪寺からやってきたルートに合流する道、つまり88番から1番へのルートの一つです。

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初日に見た大きなクスノキを逆方向から見て、やがて高徳線の踏切。
初日に渡った板野駅近くの踏切です。

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踏切を渡ると札所はもう近くで、三番札所金泉寺には11:37の到着。

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残りは10kmもありません。
ここも2番からの入り口が畑の中を行くようなところですごかったなあと思いながら進んでいきます。

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高松自動車道の下をくぐり、阿波川端駅を眺め、12:01、一番札所のある鳴門市へ戻ってきました。

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市境を超えて少し行くと県道に合流し、二番札所極楽寺には12:12の到着。

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思い返してみれば2番から3番へは墓地の中を抜けるルートだったので、途中でルートを外れていた事にはなります。
いよいよ最後のひと区間になってしまいました。
霊山寺まではわずか1.4km、せめてゆっくり歩きたいですが、足はペースを崩させてくれません。

「早く歩くのも遅く歩くのも疲れるもの」とは高知県最後の日に同宿したお遍路さんの談。
板東谷川を渡る手前で県道41号線が分岐していきます。
これも88番から1番へのルートの一つで、卯辰越という峠を越えてくる道のようです。

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杖をついてはならないというしきたりを始まって早速実践することになった、思い出深い橋。
初日歩いた時は風が強く、笠の補助器具もない状態だったので飛ばされそうになりながら歩いたことが急に思い出されました。
気がつけばすっかり晴れた中、12:29、一番札所霊山寺に到着。

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(つづく)