オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

16日目(2/19) ビジネスホテルさつき~まるか旅館

いつも通り7時過ぎに出発。

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宿の前を通る県道388号線を進んでいくと、左手に鍋焼きラーメンの有名店が。
宿から歩いて数分のところで、行っておけばよかったかなあと思わなくもないぐらい近いところでした。
その先トンネルがありますが、ありがたいことに歩行者用のトンネルが横に掘られています。

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トンネルを抜けて少し行くと、別格五番札所の大善寺への分岐。
その先で国道56号に合流し、ここからは国道歩きになります。
国道に入ったところに道の駅かわうその里すさきがあります。
道の駅の隣を流れる新荘川が、ニホンカワウソが目撃された最後の場所なのだとか。
2012年に絶滅種に指定されています。

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須崎道路を見下ろして交差すると、角谷トンネル、久保宇津トンネルと歩道のないトンネルを連続して通ります。

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交通量もそこそこあって怖いところ。
山道でカーブが多いため、スピードが出ていないのがせめてもの救いでしょうか。
高知県なのに「琵琶湖」という屋号の店を通り過ぎ、眼下には土讃線。

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その次の安和トンネルも歩道はなく、これを抜けると安和の町に至ります。
この先には焼坂峠という峠があり、遍路道は山道を越えるようになっていますが、こんな物騒な文言の踊る道しるべが貼られています。

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もとより山を歩く気持ちでないところでしたが、これで山を行かない大義名分を得ました。
国道は966メートルの焼坂トンネルでこの峠を越えますが、ここも歩道はありません。
持ってきた反射たすきの出番です。

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トンネルを抜けると中土佐町。
道は役場のある久礼の町に向かって降りていきます。

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途中、反対方向から歩いて来たお遍路さんに声をかけられて聞いたところによると、久礼側から焼坂峠に至る道は通行止めになっていたそうな。
安和は須崎市、久礼は中土佐町なので見解の相違というやつなのかもしれません。
やがて高知自動車道の中土佐インターの入り口を通り過ぎると、辺りが町っぽくなってきました。
私は読んだことがないのですが、「土佐の一本釣り」という漫画の舞台がここ、久礼の町なのだといいます。
ちょうどコンビニがあったのでトイレ休憩。

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猛烈に油物がほしかったので思わず買ってしまいました。
久礼からはまたも山登りになります。
奥大坂越えといわれる道と、そえみみず遍路道という変わった名前の道があるのですが、私が歩いた時点ではそえみみずよりも標高が低いという奥大坂越えは工事のため通行止めでした。
かといって難路という話も聞くそえみみずを行く気にもならず、ここも山道を避けて国道を行くことに。

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国道ルートは傾斜は緩いですが、その分距離が延びるのでまったく楽というわけではありません、と言い訳はしておきたいところ。
さすがに2桁国道、平地を歩くのと大差ないぐらいのペースで歩ける傾斜の緩さで、
グネグネと曲がりつつ徐々に標高を上げていきます。

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ピークである七子峠までは6km少々。
そういえば今日は海沿いというところは歩いていないなあと思いつつ登っていくと、高知自動車道が見えます。

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須崎市内でたびたび遭遇した須崎道路というのは高知自動車道の一部のようで、須崎道路から西側では高知自動車道は無料区間なのだとか。
それもあってか、こうして見ると車通りはけっこうありそうです。
歩道はない*1ですが交通量が少なく歩きやすいのは高速道路のおかげかもしれません。
中土佐インターから先が開通したのは2012年と結構最近のことのよう。

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橋やらトンネルやらをいくつも越えて、ピークの七子峠には11:03に着きました。

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峠の少し先で四万十町に入ります。

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2006年に平成の大合併でできた町で、その1年前には四万十市というのも同じ高知県内に発足していて大変紛らわしいところ。
駅で言えば窪川のあるのが四万十町、中村があるのが四万十市です。
この先その四万十市も歩きます。
遍路道は峠で合流するようになっているようで、国道から離れる道しるべが。
国道とほぼ平行する道を行きます。
途中でちょっと道を間違えると地元のおばあさんが声をかけてくれました。
この先でも何度かこういった場面はありましたが、本当にありがたいものです。
やがて国道に合流するとお雪椿という立派な椿の木があり、そのすぐそばにこれまた立派なあずまやがあったので休憩させてもらいます。
ペースは悪くなく、ちょっと早く着きすぎるぐらいです。
影野、仁井田と土讃線沿いに国道を行き、その先道の駅あぐり窪川でまた休憩。
四万十町は畜産業や農産業の盛んなところらしく、仁井田米や四万十ポークといったブランド品もあります。
この道の駅は食べ物がおいしいと聞いていたので寄ってみました。
名物という肉まんはまずまずのお味。
たぶんレストランに入ったほうが美味しいものが食べられるのではと思います。
アイスクリームのスタンドがあったのでおすすめという「黒潮伝説塩ミルク」というなんだかすごいフレーバーを食べましたがこれはおいしかった。

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確かにおすすめです。
塩感はどこへ、という感じではありましたが。
道の駅を出て少し行くと窪川の町を避けて最短コースを通る国道と分かれて窪川の町のほうへ。

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トンネルを抜けると町の景色になり、札所への道案内が出てきました。

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14:58、三十七番札所岩本寺に到着。

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参拝していると、列車が通る音が。
境内のすぐ横に線路が延びているようです。
納経を済ませてもまだ15:30。
物資を補充して今日の宿へ向かうも、応答なし。
ちょっと早すぎたようです。
町中を少しぶらついて改めて今日の宿、まるか旅館へ。
遍路宿というところではなく、いわゆる「駅前旅館」というやつなのかなと思います。
建物は年季が入っていますがよい宿で、ごはんもおいしかったです。
食後、珍しく急な眠気に襲われて寝落ち。
6時間ほど寝ると勝手に目が覚めてしまい、もっと寝たいのに眠れない生活が続いていたので体が限界だったのかもしれません。
2時間ほどテレビも点けたまま寝ていたようです。
気が付くとテレビでは金ローのワールドウォーZが始まっていて、途中からではありましたが最後まで堪能して就寝。
テレビで映画を見たのなんていつ以来でしょうか。
明日は天気が荒れる予報で、少々心配。

*1:登坂車線沿いだけは歩道も整備されています