オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

34日目(3/8) ホテルアルファーワン丸亀~東横イン高松中新町(後編)

(前編より)

 

国分寺の門前に五色台にある札所の案内図があり、これは大いに参考になりました。

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道を曲がる目印にホテルとあって「こんなところにホテルがあるのか」と思いながら歩いて行くとラブホテルで、それ目印にしちゃっていいのかという感はありましたが。

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さほど行かないうちに道は登山道になります。

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だいぶ急な道できついところ。
これは81番を先に打つルート取りもあるわけだ、と納得もいきます。
マムシに注意の看板があって、歩いているとカサカサと草が揺れる音がするので確かにいるのかもしれません。
やはり春になりつつあるのでしょう。

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登り切って車道にぶつかると、81番へ行くには車道を行くのが、82番へ行くのは車道の向こうにある山道に入るのが近いというのが案内図の解説だったので、それに従って車道に。
歩いていると左側にフェンスが出てきます。

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ここは自衛隊の演習場の様子。
道標に従って車道を離れると、なかなかすごい道。

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演習場内を通り抜ける箇所もあって、というよりは気がついたら演習場内だったというほうが正しいですが、道を間違えたら盛大に怒られそうな気はします。
しかし、これでフェンスの右を行くのが正しいとはパッと見では考えつかないのではと思うのですが。

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その先の山道を行くと、「下乗」と大書された石柱と、その横には石塔が。

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「下乗石」というもので、ここから先は聖地であるため、高貴な身分の者でも乗り物から降りるよう促したものだとか。
そういうものが出てくるので札所は近く、最後は少々急な下りでしたが八十一番札所白峯寺に12:30の到着。

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境内は広く、山門から本堂へは少し登ることになります。
御詠歌が流れていて、八番札所がそうだったなと懐かしい思いを抱きましたが、実際のところ想定ペースよりも遅れ気味。
納経を済ませ、来た道を引き返します。

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途中で82番への道が分岐しており、ここからは自衛隊の演習場などもない、完全な山道。
道中には丁石という、次の札所への距離を示した石柱がいくつか残っていて、そのうちの一つである十九丁石というのが先ほど五色台へ上がった地点から82番へ向かう道との合流地点です。

引き続き山道を歩くとやがて車道に出ます。

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しばし車道を歩き、また山道へ入ると札所はもうすぐ。

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14:00、八十二番札所根香寺(ねごろじ)に到着。

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ここも大変雰囲気の良いお寺で、山門のそばでは牛鬼というこの辺りに伝承の残る可愛らしい鬼の像がお出迎え。

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像のナリはともかく、伝説の上では悪鬼の類だったようですが。

山門を入ると谷底へ降りてまた登り本堂へ至るという少し変わった構造。
本堂もまた変わっていて、入口から観音像が並ぶ回廊を通ってお参りをするようになっています。
根香寺を出たのが14:20。
次の札所までの距離は11.9km。
「近道」と書かれた道標に従って山道に入り、山道と車道を交互に通りながらひたすら標高を下げ、家の並ぶところに出てくると「盆栽通り」とあります。

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鬼無の町に入ったようです。
盆栽は鬼無の名産である模様。
予讃線の線路を渡り、もうすっかり慣れましたが通っていいのかと言いたくなるようなところを抜け、しばらく行くと随分立派な休憩所が。

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休憩所の前には83番まで6kmとあり、現在時刻は15:32。
これなら行けそうだとようやく確信を持てましたが、まだまだ油断はできません。
ここからの道が強烈でした。
とにかく曲がり角の多いことと言ったら。
一つでも道を間違えようものならたちまち納経時間に間に合わなくなってしまい、明日宿から札所まで片道6kmを歩かなければならなくなってしまうということから四国に来て以来最大級の集中を発揮して、道標を一つも見逃さないよう進んでいきます。

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ここにもあったのかと驚きながら沈下橋を渡ったり、高松自動車道とその下を並走する国道11号を渡ったり、挙句の果てにホームセンターの中を突っ切ったりと面白いコース。

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どうにかこうにか八十三番札所一宮寺にたどり着くと、お寺の裏側でした。
16:40ごろだったのではないかと思います。
そのままの勢いで読経し、納経を済ませたのは時間ギリギリのこと。
境内のベンチで、国分寺への道中でトイレを借りたコンビニ以来の着席休憩です。
ここまでで体ができたことで達成できたのは疑いようもなく、とにかくまずは良かったの一言。

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このすぐそばに讃岐国一宮である田村神社があって、それと関係する寺名なのかと思いきやそういった記述は見つからず。
田村神社というと、日曜日限定で境内にうどん屋が開くことで知られ、うどん県を象徴する出来事の一つになっています。
この近くには温泉付きの宿があって、お遍路さんにも評判が良い様子。
そこに宿を取っていれば、一宮寺は翌日に回すことにして丸亀からさほど無理せず歩ける範囲ではないかと思います。
さて、一休みして気付きましたが昼食をとっていません。
ザックに入っていたドーナツで補給し、高松市街へ向けて今日最後の歩き。
国道193号線に出て、ひたすら北上します。
空港通りと名付けられている立派な道路ですが、徳島県海陽町の終点に至るまでの道中ではとんでもない山奥、いわゆる酷道の区間もあるのだとか。
終点では国道55号にぶつかるようになっていて、ちょうど歩いたところでもあります。
計算上はちょうど使い切るはずだったローソクが足りなくなってしまい、どこかに100均があればと思っていたらまさに道中にあってありがたい限り。
高松自動車道の下をくぐるとそこからは国道11号。
徐々に日が暮れていく中を高松市街地へと向かっています。

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巨大なゆめタウンを右手に見て、その先で左手に栗林公園を過ぎると高徳線の線路をくぐります。

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初日以来の再会で、くたびれてはいますがとてもうれしいもの。
ここまで来ると宿はすぐで、コンビニで夕飯を買い込んでから宿入り。
19:00近くになっていました。
洗濯して入浴、一息ついたところで夕食。
今日がこの旅最後のコンビニ飯となりました。
兎にも角にも無事83番まで打てて良かったです。
これで明朝、無事に初日の誓いを果たすことができそう。
今日が最後の試練だと思っていたのですが、そううまくは行きませんでした。