オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

34日目(3/8) ホテルアルファーワン丸亀~東横イン高松中新町(前編)

今日はここ丸亀から高松まで歩く日。
高松だ!とあまり考えずに市街地に宿を取っていて、よくよく地図を見て計算すると40kmオーバーの道のり。
さらに78~83と、打つ予定の札所が6つもあって、そのうち2箇所は山の中です。
納経所は17:00までという制約があるので、とりあえず早く出ることに。
ウィリーウィンキーというJR四国系列のパン屋があって、ここのパンはもともと好きだったのですが、先日宇和島で食べた塩パンが感動的な美味しさでした。
パン界隈はあまり詳しくないのですが、塩パン自体愛媛県にあるパン屋が発祥だそうで、下手なものは出せないということなのかもしれません。
すっかりハマってしまい、昨日宿入り前に調達しておきました。

朝食はそれと明太フランス。

 

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6:00過ぎにチェックアウト。

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この時間でもすでに外は明るくなってきており、季節は確実に春に向かっているようです。
商店街を通りぬけ、昨日歩いてきた県道33号に出ると丸亀城の近く。

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日本全国で12しかない現存天守の一つですが、ここのはだいぶ小型です。
このお城で見るべきはむしろ石垣で、立派で優美なもの。
県道を進んで土器川を渡ると、ロードサイド型店舗が増えてきて、宇多津駅近くで宇多津町に入ります。

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宇多津駅は瀬戸大橋を渡ってきた瀬戸大橋線と高松からやってきた予讃線が合流する駅。
ロータリーの向こうに立派な駅舎を眺めて引き続き歩きます。

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県道194号線の下をくぐって少し行くと、左手にはさぬきうどんの有名店「おか泉」。
昔入ったことがありますがたしかに美味しい店でした。
今は相当な行列店になっていると聞きます。

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おか泉の前で県道を離れ、旧街道(なのかどうかはわかりませんが)の趣がある道へ。

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6:55、七十八番札所郷照寺に到着。

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納経所は7:00からなのでお参りにかかる時間を考えると少し遅いぐらい。
高台の上にあるお寺で境内から瀬戸大橋も見えるのですが、春霞か遠くがぼやけています。
境内には万体観音洞という、たくさんの観音像を収めた地下室がありました。
軽く見て回り、納経を済ませて出発。

88もあった札所が、とうとう残り10になってしまいました。
次の札所への道中にあった道標。

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なんとも粋な計らいではありませんか。
これは嬉しいものでした。
同時に、1200kmの道のりも残り100kmを切っていることになり、終盤なのだと気付かされます。
今日は最終試練のような日なのかもしれません。
なんの試練なのかはわかりませんが。

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新幹線かと思うほど立派な予讃線の高架をくぐり、やがて県道33号線に合流。
ここは岡山から高松を結ぶ快速マリンライナーの経路です。
瀬戸大橋線は瀬戸大橋を渡り切ると、先ほど通ってきた宇多津へ向かう線路と宇多津駅を通らず高松方面を向いて予讃線に合流する線路に分岐していて、松山や高知へ向かう特急は前者のルート、高松へ向かう快速マリンライナーや徳島へ向かう特急うずしおは後者のルートを通ります。
そして高松へ向かう四国屈指の大動脈のラッシュ時間帯とあって列車の本数が多い。
高松が近いことを感じます。
坂出市に入ると県道から別れ、「本街道」という標識のある道に入ります。

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別れてすぐに瀬戸中央自動車道の下をくぐりますが、高架が高すぎてくぐるという感覚でもありません。

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瀬戸中央自動車道は瀬戸大橋の上部を通る道路で、このあたりから高度を稼いでおかねばならないのでしょう。
その先は坂出の住宅街と思しき道で、やがて本町というアーケード街に。

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そのままずーっと直進し、県道33号線に再び合流するかに見えたところで方向を変えて予讃線の線路を踏切で渡ります。

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ここまで歩いてきて初めてとなる複線の踏切。
正確には予讃線と土讃線の分岐駅となる多度津*1からが複線なのですが、なにせここまで線路を渡ることがありませんでした。
線路を渡って少し行くと八十場の水という湧水池。

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すぐそばにはところてんが美味しいという店があるのですが、ここも冬季休業中。
暖かくはなってきましたが、確かにところてんには少し早い時期かもしれません。
ここからは若干登りになり、一段上がると白峰宮という神社の裏手。
札所はこの神社にくっついているのですが、神社の表側に回ってもそれらしき門が見えません。
どうやら境内が完全に一体化していたようで、鳥居の横にちょこんと建っているお堂が七十九番札所天皇寺。

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「同行二人」の地図上では「高照院」と書かれていて、どういうこっちゃと思っていたのですが、どちらもこのお寺を指す名称で、ここは白峰宮の別当寺。
白峰宮は崇徳天皇を祀った神社で、皇族に縁の深いお寺につけられるという院号というものが高照院ということのようです。
札所を出ると登った分降りて予讃線の線路そばへ。

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79番から82番までのまわり方は概ね2つあって、一つは県道33号線を進んで順番通りに打っていくルート。
もう一つは直線距離では79番に最も近い81番を打ち、82,80と打っていくルート。
81,82番は五色台という山中にある札所で、後者のルートは車道経由となり登山道よりはゆるい傾斜で登ることができるのと、位置関係上は最短を進むことができるメリットがあります。
今日は少々忙しい日なのでそちらを選ぶほうが合理的ではありましたが、ここまで散々番号順に打つことを選んできて今更それをひっくり返すというのもありえないだろうと県道33号線に出て進んでいきます。

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右手に予讃線の線路が並走し、左手に五色台の山が見え隠れするのを眺めながら、なるほどこの辺りが四国入りした日にマリンライナーから見えた道か、と思いながら歩き、国道11号線の下をくぐって10:21、ついに高松市に入りました。

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市境のすぐ近くに国分駅があり、八十番札所讃岐国分寺もすぐそばで10:27の到着。

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境内は風情があってよかったのですが、いろいろと思うところのあるお寺ではありました。
いよいよ80番代に入ったことになり、終盤の感も強まってこようというもの。
次の札所へは前述の通り、五色台の山登りになります。

 

後編へ続く

*1:ちょうど77番札所の近く