オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

19日目(2/22) 民宿いさりび~民宿いさりび

明るくなるのを待って6:30少し前に宿を出ました。

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宿を出てから笠を部屋に置いてきたことに気付きましたが、杖はあるし雨の心配はなさそうなのでまあいいかとそのまま歩き始めます。
部屋が2Fだったのですが、1Fに降りるだけでも左足が大変なことになっていて、今日はこの痛みとも戦わなければならないようです。

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土佐清水は宿毛のお隣でもあるので、こういった広告も出てくるのでしょう。
徳島からここまで、思えばはるばる歩いて来たものです。

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大岐海岸という砂浜を行くのが遍路道のようで、それは風情があっていいなと入ってみたのですがこれが足に響くこと響くこと。

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1kmほどあるようでしたがとても抜けられる状態ではないと途中で車道に戻ります。
ちょっとした山を越え、その先で以布利という町のほうへ向かう国道の旧道を行きます。
ここ以布利には大阪海遊館の施設があるようです。
調べてみると研究施設だそうな。
ここで朝食休憩。
昨日宿でいただいたお菓子とみかんを朝食にします。
ここからも浜辺を行くのですが、ゴミが流れつく場所なのかあまりきれいな道ではありません。

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写真中央から上の方に向かって登っていきます。
国道の旧道を行っても同じところに抜けられるので、帰りはそちらを選びました。
出た先は県道27号線。
札所までの間の大半の区間がこの県道になります。
開幕は林道のような区間。

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この写真の中央左側に下に向かう道があって、ここから谷底へ降りて以布利遍路橋という橋を行くのが遍路道のようですが、谷底へ降りる道がかなり急で、今の足ではちょっと無理そうだということで分岐をスルーして県道を行くことにします。
県道は地形に沿って谷を迂回するためかなり距離が増えることになります。
かなり長い時間歩いた気がするのですが、合流地点の前後で札所への距離が300mぐらいしか変化していなかったのはがっくり来ました。
やがて道は海沿いになり、窪津という港へ向かって下っていきます。

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バス停らしきものを見かけましたが時刻表も貼られておらず、廃線になっているのかもしれません。

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ずいぶん変わった名前のバス停です。
窪津の町中に足摺岬まで10kmの表示が。
このあたりが下ノ加江からの中間地点ということになります。
歩行者用の道で高台へ登り、県道に合流すると道がずいぶんきれいです。

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ここからの区間は道が新しくなっているところがあって、「同行二人」の地図(10版)とは道の形状がだいぶ異なります。
基本は県道を行けばよいので分かりやすくはあるのですが、ところどころで遍路道が県道をショートカットするようになっていたりするのでそちらへ入ると混乱します。
うっかり道を間違えそうになり、「こっちじゃないで」と地元の方に案内されたりしました。
この道はとにかく町とそうでないところがはっきり分かれていて歩いていてとても興味深いです。
足摺岬まで2kmという看板を過ぎ、その先にあった遍路道へ分け入ってみます。

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これがすごい道で、ほとんど獣道のようなところ。

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左奥に向かって道が伸びています。
楽しいところではありましたがおっかない思いもしました。
県道に戻ってくると足摺岬はもう間もなく。

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足摺岬のあたりは公園になっているらしく、その入り口が県道沿いにあります。

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そしてそこから後ろを向くと、目指す三十八番札所、金剛福寺。

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11:06の到着でした
ペースはまずまずでしょうか。
今日で19日目、室戸岬から10日間、四国の南側沿岸をずっと歩いて来たことになり、
とにかくはるばるやってきたという感慨深さでいっぱいです。
境内は池もあって美しいところでした。
納経を済ませて境内で昼食にします。
メニューはみかんと非常食のカロリーメイト。
さて、ここから次の札所へは大きく分けて二通りのルートがあります。
一つは引き続き県道27号線を進み、土佐清水市街から海沿いを大月町へ向かい、宿毛市街から札所へ至るコース。
もう一つは今歩いて来た道を引き返し、下ノ加江から三原村を通り抜けて札所を参拝してから宿毛市街へ至るコース。
大月町経由のルートは一日余分にかかると言われています。
当初はそちらを行くつもりだったのですが、道中のホームシックもあって、短距離となる三原村経由のルートを選択しました。
このルートは今日私がしているように荷物を置いて歩くことができるという利点もあります。
足摺岬周辺は観光地だけあって宿も多いので、行程の組み方の自由度は高そうです。
今になってみれば岬ぐらい見てくればよかったなと思いますが、この辺りが出身だったというジョン万次郎の銅像を見るだけで宿へ歩き始めました。

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基本は来た道を引き返すだけなので右にあったものが左になり、登った道を下るように変わるだけではありますが、ここまで海を右に見るという場面がなかったので結構新鮮な気持ちで歩けます。
太平洋沿いを歩くのは下ノ加江までの道が最後、明日は天気が悪いという予報が出ているので青い太平洋を堪能できるのは今日が最後になりそうです。

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足の痛みは引いてはくれませんが悪化する様子がないのはひとまず安心。
ホームシックからようやく立ち直ってきたところで足を壊してリタイアというのは少々笑えません。
宿の戻ったのは16:40ごろ。
おかみさんからは「早いね」と言われました。
足に問題がなければもうちょっと早く行けたかなとは思います。
今日の夕飯はここ土佐清水市の名物という鯖の刺身。

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初めて食べましたが鯖というと脂が強いので、とろりとしたものを想像していたのですが、意外と身がしっかりしていて歯ごたえが強かったのはとても印象的でした。
残す土佐の札所はあと一つ。