オタクが歩く四国

四国八十八ヶ所歩いた記録です。構築中。

装備品の話

次は、歩くこと自体に必要な装備の話です。

歩くことにおいては最重要アイテムです。
普段歩きに出るときは「特別な装備をしない」ことを重視していたので、これまでは普段履きの靴を使用していましたが、今回は山道を行く個所もあるということからそういうわけにはいきません。
高い靴だったらいいのかというとそういうわけでもないのが靴選びのやっかいなところです。
身に着けるものの多くは、新宿にある石井山専で揃えました。
価格はお安くなかったですが、特に靴に関してはここで買って正解だったと思っています。

yamasen.ici-sports.com

私は以下の要件を伝えて店員の方に靴を選んでもらいました。
(足の形は店員の方が測ってくれます)

  • 歩き遍路に行くこと
  • 1200kmぐらい歩くこと
  • 大半がアスファルトの道であること
  • 山道を含むこと
  • 最高所でも1000m行かない程度の標高であること

出てきた靴は15k円ぐらいの品物で、登山靴を使ったことがない身としてはずいぶんごつく映ります。
履き心地に問題ないことを確認して買います。

買った後、3週間ほど普段履きの靴として使って慣らしました。

靴下

靴と合わせて重要なアイテムです。
今となっては事前に靴と合わせて慣らしをしておくべきだったと思っています。
上記の石井山専でNORTH FACEの中厚手のものを2足、その後モンベルで同じく中厚手のものを1足買いましたが、モンベルのものは足に合わなかったらしく、足指の締め付けがきつく疲れやすいように感じたので数回履いただけでした。
それ用の装備を整えた上にこれまで歩いていたのが奏功したのか、マメは数えるほどしかできませんでした。
(つぶしてしまって傷に悩まされましたが)
五本指ソックスのほうがマメができにくいとは聞きますが、売っていなかったこともあって使っていません。

トレッキングパンツ

普段ジーンズばっかり履いていますが、長距離歩くのに不向きなのはこれまでの経験上わかっていました。
その辺を店員の方に相談してみるとトレッキングパンツというものがあるとのことで、これも購入。
わざわざ新調しなくても、動きやすいパンツを持っていればそれを持ち込めばよいのではと思います。
また、ボクサーブリーフが股ずれ対策に良いと聞いたことがあったのでこれも用意。
これは効果覿面で、股ずれが起きたときのためにワセリンを用意していましたがまったく使わずに済みました。

レインウェア

山登りではポンチョはあまり使われず、レインウェアとザックカバーの組み合わせが一般的とは石井山専の店員氏談。
それに従って準備しましたが、ザックカバーの正しい使い方を習得しておくべきだったというのが終わってみての感想。
降られた日には鞄の中まで浸水している状態で、宿についたら荷物を全部出して乾かすことになるのが常でした。
また、レインパンツまで用意するのはオーバースペックではないかと思って買わなかったのですが、これは明らかな失敗。
笠の守備範囲はせいぜい顔までなので、下半身は直接雨に打たれることになります。
雨の降っている場面でないと使えないかというとそうでもなく、レインウェアは風を通さないという利点があるので山の尾根にあるお寺など、風の強いところで休憩するときにはお役立ちでした。

シャツ

これも動きやすい恰好なら特別何かが必要ということはない気がします。
私は動くための服を持っていなかったこともあってモンベルでシャツを2枚、ユニクロで肌着を揃えました。
宿泊前提であれば2着でちょうどいいという印象です。
遍路相手の宿においては有料無料を問わなければ洗濯ができないというケースはほとんどないのではと思います。

上着

石井山専でのお買い物が結構な額になってしまったため、日を改めてモンベルへ。
冬山というほどではないにせよ、寒い季節に山登りをする際の格好というのがイメージできなかったので、これも店員の方に相談しました。
この際も靴の項で触れた要件を伝えました。
勧められたフリースのジャケットを購入。
歩いているときは体が温まっているので厚着する必要はなく、立ち止まったときに冷えることを避けるというのがポイントのようです。
実際に歩いた体感としては四国は東京と同程度の気温、ただし海沿いなど風の強い区間があるという印象でした。
フリースは風を通すので、風の強い区間ではだいぶ寒い思いをしましたが、ごく限られたタイミングだけだったので大きな問題ではなかったです。

部屋着

これは完全に好みの問題です。
多くの宿では浴衣が用意されているのでそれで充分とも言えます。
荷物が増えることと自分の感覚とのトレードオフになるかと。

手袋

山を歩くところでは、倒木が邪魔をしていたりロープにつかまって歩くようなところがあります。
そういうところでは木やロープを触ることになりますが、素手では少々危なっかしいところ。
私は冬になると手荒れが酷く、金剛杖を持つことを考えるとただでさえ乾燥している手がさらに杖で脂を吸われ、手荒れが一層ひどくなるのではという懸念があり持って行ったものでしたが思わぬお役立ちアイテムになりました。
ただ、持って行ったのが軍手だったので雨の日には濡れてしまい、使い物にならないばかりかそのままだと手を冷やしてしまい危険を感じるレベルで、こういうときは素手で行かざるを得ませんでした。
雨の山道という場面がほとんどなかったのは幸運です。
登山用のグローブでは大げさな気もしますが、何かしら手を保護するものはあったほうがよさそうな気がしました。

アイゼン

数年前に徳島県で雪害がありましたが、イメージに反して四国というのは雪の降るところです。
そして一部のお寺へは山道を行くことになるため、雪の中を行くことになるという心配が出てきます。
「アイゼンを用意したほうがいい」という話と「なくても大丈夫」という話と両方があって判断に困って、軽アイゼンというのを用意しましたが、幸い使うことにはなりませんでした。
使うに当たっては靴への付け方だけは練習しておいたほうがよさそうです。